ペットボトルの蓋とネパール語
ネパールの孤児院:Possible Nepal
でのボランティア開始から、4日が経過しました。
明日からはWeekend!!
今日は花金、子供達も金曜夜は、宿題タイムはありません。
いつもは僕が起きて仕事を始める7時15分ごろにはすでに勉強タイムに突入している子供達も、明日は朝寝坊できるようです。
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ここにいると、いろんなことを思う。
ネパールの子供達は、びっくりするくらいに英語ができる。
彼らは数学・化学・歴史などなど殆どの科目を英語で勉強している。
宿題を見せてもらっても、正直英語で数学を教えられない自分がいる...
ただ、そんな彼らも普段はネパール語で話す。
ネパール語での会話が飛び交う子供達の世界の中で、ぽつんと孤島に取り残されている僕。
やっぱりコミュニティへと入っていくには、言語というものは大きい要素だなと思う。
だからこそ、付け焼き刃でしかないかもしれないけれど、少しずつ、ネパール語を勉強している。子供達も、僕がネパール語を教えてと言うと、目を輝かせて嬉しそうに、そしてちょっぴり自慢げに、教えてくれる。
文字が難しい。
読めない。書けない。発音できない。
でもなぜか、勉強しているのがものすごく楽しい。
正直大学で学んでいる第2外国語のフランス語の、7億倍くらい楽しい。
ただ、勉強しながらふと思う。
”ネパール語って、消えかかっているよな”と。
ネパール語は、この国でしか話されていない。
そして、ネパール国内には色々な民族がいるから、ネパール語も一様ではない。
加えて、学校教育において、ここカトマンズの郊外でさえも、殆どの科目は、英語の教科書を用い、英語によって学ばれている。
子供達は僕よりも英語が上手い。
英語に染まっている。
僕がサポートしている子供達は、ネパール語がなくなったところで、きっと違う道を見つけられるだろう。
英語教育=西欧優位主義
というようなことを書いていた記事を読んだことがある。
世界中から言語が減っていく中で、英語という圧倒的な脅威が他を侵略していく。
グローバル化と言われ、世界と戦うためにと英語を学び、それを必要なことだと楽しんで取り組んできたけど、戦う道具を自分たちの母国語に規定できたのは、その戦いへの大いなる抜け駆けじゃあないか。
日本語がなくなったとしたら。
それは嫌だ。
日本語でしか表せない表現があって、その表現だからこそ美しさを感じて、その表現だからこそ真に自分の思いを表現できる。
その背景には国の歴史や、文化や、今を生きている人たちの思いがあって、その集合体として、美しい僕らの言葉があるのだろうと思う。
それは確実にそうだと、なぜだかわからないけれど、自信を持って言い切れる。
だからこそ、守り抜きたい。
今、僕はペットボトルの蓋が開かないという問題に直面している。
新品のミネラルウォーターのペットボトルだ。
僕はこれが開かない限り、水を飲めない。
お腹を壊したくないからだ。
しかし、水を飲んだところでトイレに行きたくなっても困る。
毎日恒常的に起こる断水&停電の最中にいるからだ。
僕にとっては、不便な生活。
彼らにとっては日常。
何をすべきなのか、何がなされるべきなのか、わからないけど、
少なくとも、今ある日常を守りたい。
この思いは萎まない。
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AIESECの話
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ところで今日は、AIESEC in Kathmanduを訪れました。
いやー、自分がAIESECerであるだけに、やはりAIESECは最高だなと、実感。
ふとすると孤独が自分を包み込もうとしてくるかのように感じてしまうネパールでの生活ですが、AIESECは僕にとってのComfort Zoneです。
IPSを終えてから、マネともう一人のアイセッカーに連れられて市内を観光している最中、
”あー、自分は今EPなんやな”
って、しんみりと感じていました。
また、”EPたちってこんな気持ちなんや”って感じるところも多々ありました。
やっぱICX最高だなあ。
一人ではないのだと、感じると同時に、僕らICXの力を実感する瞬間でもありました。
ICXのTNMが何をもたらすことができるのか、それはやはり自分がEPになってみないとわからないことだったなと。
正直たった一度IPSに参加して、そのあと市内を観光して回っただけですが、それでも僕らができることに、無限大の可能性を見出したような心持ちでいます。
マネの彼女は僕の目指すところとか、僕が何を足掻こうとしていうのかとか、
そんなことは今は知らない。
でも少なくとも、”いる”ってことは大切ですね。
もしいてくれるのなら、たくさん話したいことがある。
もしいてくれるのなら、一人じゃないと思える。
もしいてくれるのなら、自分が頑張る理由になる。
そしてもしいてくれるのなら、自分ならこうできるなんて考える。
僕なら何ができるのか。
この存在はかなり大きい。